バレリーナは足首を冷やさない
私がクラスをする上で大切にしていることのひとつは、身体の機能性を高めることです。
「ポーズを上手にとる」ことよりも、ひとりひとりの身体のパフォーマンスを引き上げることに重きを置いております。
身体のパフォーマンスを上げる。
そのために必要なのは、普段動かさないところを動かしていくことです。
特に手先や足先など末端を動かしていくと、脳から一番遠いところでもあるため全身が活性化していきます。
手は日常生活で意識的に動かす部分ですが、足指や足首はその存在を忘れ去られて凝り固まり、錆び付いてしまっている方もいらっしゃいます。
足指やかかとは、脛(すね)やふくらはぎの筋肉の終点でもあるため、ここが柔軟に動かないと膝下の筋肉が固くなり、膝や股関節の動きにも影響していきます。
足裏は全身を支える土台ですので、足指の力が弱いと重心が偏り、扁平足、外反母趾、骨盤の歪み、腰痛にも繋がります。
足指の力、足首の柔軟性は、全身の健康にも影響するのです。
クラスで行っている足首回しや足指ジャンケンはぜひご自宅でもやってみて下さい。
そして、これはいつもお伝えしていることですが、足首を冷やさないようにしていきましょう。
バレリーナは本番前に、トウシューズの上にウォームアップブーツを履いて足首を冷やさないようにしています。
足首は股関節と連動していますので、高い柔軟性が求められるバレリーナにとって足首の冷えは命取りになるからです。
同じ理由でマラソンランナーも冬は手袋をしています。
手首が冷えると連動している肩関節が冷えて、腕が振れなくなるからです。
くるぶしやかかと周辺には婦人科系のツボも多く集まっていますので、女性の皆様、これからの季節、ぜひ足首を温めてお過ごし下さい。